ガンプラにスミ入れしようと思ったとき、スミ入れ専用として売っているペンを使うと下地の色とのコントラストが強すぎて、仕上がりがクドくなってしまうことはありませんか?
この記事ではそんなペンによるスミ入れの悩みを解決します。部分塗装の成型色仕上げでガンプラを10年以上つくり続けてきて行き着いた、スミ入れに最適なペンをご紹介します。

結論を先に言ってしまうと、下地に馴染んだ自然なスミ入れがしたいなら、Mr.HOBBYの「ガンダムマーカー リアルタッチマーカー」がおすすめです。

MGウイングガンダム(ver.ka)
【リアルタッチマーカーで墨入れしたMGウイングガンダム(Ver.ka)】


このペンを使うメリットは、下記の4つです。

1.下地の色に淡く馴染んで自然に仕上がる
2.マーカーを2色揃えればどの色の下地にも対応できる
3.水性なのでABSパーツにも安心して使える
4.筆先の使い分けで作業効率もアップ

下地の色に淡く馴染んで自然に仕上がる

リアルタッチマーカーは、手軽に汚れやぼかしの模型表現が行えるペンです。ぼかすことを前提に開発されているので、インクは水性で隠ぺい力と下地への食いつきが弱く、指や綿棒で拭き取ることができます。

スミ入れしたいモールドをペンでなぞった後、綿棒やメラミンスポンジでこすってやれば、はみ出た部分は消え、モールド部分も適度に拭き取られることで色がより下地に馴染んで、自然に仕上がってくれます。

◆2色揃えればどんな色の下地にも対応できる

リアルタッチマーカーは、スミ入れ専用のペンに比べて色数が豊富なのもメリットです。下地に合わせた色選びができれば、より自然な質感が得られるでしょう。

でも、下地の色を完全に隠ぺいするのではなく、下地の色に淡く乗っかってくれるペンなので、最低限グレー系の1本と、付け加えてブラウンの2本があれば、どんな下地の色にも自然に馴染んでくれます。

グレーとブラウンの色の使い分けは、下地の色を見たときに冷たさを感じるものにはグレーを、暖かさを感じるものにはブラウンを用いるのがおすすめです。

水性なのでABSパーツにも安心して使える

ガンプラの関節などに使用されるABS樹脂のパーツにエナメル塗料やアルコール系のペンで墨入れすると、パーツが割れやすくなってしまいます。リアルタッチマーカーはアルコールを使用しない水性で、拭き取りも溶剤を使う必要がないので、ABS樹脂のパーツにも安心して使うことができます。

筆先の使い分けで作業効率もアップ

水性といえば、同じガンダムマーカーシリーズから、筆ペン拭き取りタイプのスミ入れ専用ペンが発売されています。でも、それでもリアルタッチマーカーをおすすめしたいのは、リアルタッチマーカーは一本でもペン先が2つ付いていて、これらを使い分けることによりスミ入れ作業が一気に楽になるからです。

細いペン先では、モールドをなぞってスミ入れを行います。こちらはペンによるスミ入れ作業としては普通ですね。便利なのは、太いペン先です。

特にMGでは、ディテールが複雑で密度の高いパーツも少なくありません。複雑なディテールの一つ一つをなぞっていたら結構大変です。そこで役立つのが太いペン先。エナメル塗料で行うウォッシングのような感覚で、大雑把に塗って拭き取ってしまえばいいのです。ペン先が柔らかいので、複雑なディテールにも柔軟に馴染んで一気にスミ入れをすることができます。

【リアルタッチマーカーでスミ入れを行う際の注意点】
部分塗装した場合、つや消しの塗膜面にリアルタッチマーカーを塗ると、拭き取りが十分にできず塗膜面が汚くなってしまうので、こういう部分にはエナメル塗料でスミ入れするなどした方が無難です。
つや消しクリアーを吹く場合は、吹く前にスミ入れを行ってしまうのが良いでしょう。





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